「iPhone」の検索ボリュームトレンドから予測する世界・日本でのiPhone Xの売れ行き
今年で最初の発売から10年を迎えたiPhone。
スティーブ・ジョブスのもと作られ、私たちの生活を一変させたと言っても過言ではありません。
そんな偉業を成し遂げたAppleが、発売10年目にして一年に2機種の販売を発表。
2つの機種を発表した年はiPhone5cを発表したこともあるため、初めてとは言えませんが、2つの機種を発表したにも関わらず、時期をずらして販売を行うのは初期iPhone発売以来初の出来事です。
今回は、そんなiPhoneXの販売開始時期について考えながら、iPhoneの検索ボリューム動向を追って行きます。
まずは、世界でのiPhoneの検索ボリュームの推移について見てみましょう。
初代iPhoneが発売された2007年1月に検索ボリュームが大幅に伸びていることがわかります。
ただ、当時は現在の7~10分の1の検索ボリュームしかありませんでした。多くの人がiPhoneとはまだ何か認識していなかったためでは無いでしょうか。
そして、2代目のiPhone 3Gが発表された2008年7月、初代発売時の約3倍の検索ボリュームを記録します。徐々にスマートフォンというものが世間に認識されてきたと考えることができます。
その後、新型iPhoneの発表会を重ねるごとに検索ボリュームは
伸びていき、初代iPhone発売から5年後の2012年9月の新型iPhoneの説明会で過去最高の検索ボリュームを記録します。
また、2014年9月に画面のサイズが以前のモデルと比べてiPhone 6が4.7inch、iPhone6 Plusが5.5inchと大きくなった年に大きく検索ボリュームが伸びていることが見て取れます。
2012年〜2017年にかけては、検索ボリュームが若干右肩下がりになっているように見受けられます。
そこで、2012年〜2017年のデータを用いて近似曲線を作成してみたいと思います。
※毎年9月のデータはトレンドの外れ値として除外します。
やはり、世界的には「iPhone」の検索ボリュームは減少していると結論づけることができるでしょう。(iPhone発表時期を除く)
ただ、「iPhone X」「iPhone 8」と更に絞られたキーワードでの検索数はどうなっているのか確認してみましょう。
こちらのグラフから、今年発売されたiPhone Xが検索ボリュームに与えたインパクトは非常に大きかったということがいえます。
やはり10年目だけに、X(10)というこれまで3→4→5→6→7ときた流れを変えたこと、そしてiPhoneが生まれてから10年目ということ自体が話題を呼んだのでしょうか。
この検索ボリュームを考えると、世界的にはiPhone Xは爆発的に売れるのでは無いかと考えられます。
ここからは日本の検索のみに絞って見ていきます。
するとどうでしょう。「iPhone X」の検索ボリュームは他のiPhoneに比べてあまり伸びていません。
では、日本に絞った「iPhone」の検索ボリュームを見てみましょう。
やはり2013年、2014年に比べると2017年の検索ボリュームは伸びていません。
以上のことから考えられるのことは、世界的には「iPhone X」はヒットする可能性は高めですが、日本では例年ほどヒットしない可能性もあるということです。(生産量の問題を考慮しない場合。)
やはり、最近のiPhoneはあまり変化がなくインパクトに欠けているのかもしれませんね。
この結果は1年後にならないとはっきりと断定することはできませんが、日本におけるiPhoneの位置づけは変わっていくかもしれません。